四月二十二日(晴れ)
公には17時開店と言っておきながらもたもたしているうちについ17時を回ってしまってることがある。この日も例によってもたもたしていたら、開店(厳密に言うと看板を出しただけ)と同時に来店。この後下の店を予約しているとのことで、待ち合わせまで時間ができたのでサクッと立ち寄ったとのこと。有難い。そもそも17時を開店時間に設定したのも下の店(18時開店)の前に0次会利用をしてもらおうと思ったからだった。数年前の自分の浅ましさよ。
実際のところは17時開店と同時に混み合うことなど皆無で、20時頃までは来るか来ないかみたいな日の方が圧倒的に多い。この圧倒的多さが17時台の油断を産む。よくない。一方で販売書籍を手に取ってくれる人(購入するしないに関わらず)の数は早い時間帯の方が圧倒的に多い。今後書籍取扱にいっそう力を入れていきたい店に取って、営業時間をどうするか悩みどころ。悩んでいる間はひとまず17時開店継続で様子を見るし、なんなら一番中途半端な時間帯かもしれない17時は今後もきっと油断するだろう。
エガシラさんが二夜連蔵で来店(「二夜連続」って文字列を見るとどうしても渡哲也の顔が脳裏をよぎってしまう)し、昨日購入した『酒場の君』を早速読んだと教えてくれた。感想を伝えに来てくれるのが嬉しいし、個人的にも直近で読んでいたので「飲み歩きしたくなりますね」だとか「鶴見に行ってみたいですね」だとか言い合って盛り上がった。
数年前にイムズで行われた展示がきっかけで知り合った某氏の紹介で、店には時折海外からの留学生が来てくれる。今日はインドと台湾から日本に来た某氏たちが来店。二人とも数年以上日本にいるらしく、日本語もものすごく達者。最近インドの人口が中国を抜いて世界一になったとのニュースを見て、自分と同じ国籍の人間が世界で一番多かったらどんな気持ちになるのか想像していたので、実際どんな感覚ですかと尋ねたら「自分の地元は田舎なのでそんなに人口が爆増している感じはしないし、実感もない」と返ってきた。なるほど。いわゆる教科書に載ってるインドのことしか知らないので、こういう生身の感想が聞けるのは有難いし、インド南部のおすすめ観光地を教えてくれた。インドにも台湾にも行きたい。
楽しみにしていた夏の松露が届いたので、来店が落ち着いた頃合いを見計らって看板を下げ、店内で色々な飲み方を試した。原料芋の病害によって昨年が最後になった夏季限定松露に代わって今年から新たに出された夏酒。ラベルもリニューアルされて、これが今後どう育っていくのか楽しみでしかない。試飲の様子をSNSで投稿したら松露酒造の矢野さんから「この酒はまだ少し若いね」と反応があったので、数日色々試しながら自分なりの最適解を探してみますと返した。おすすめされた飲み方だけでなく、自分だけの解を見つける。それができるから焼酎は楽しいし、それができるから焼酎は沼。果てしない沼。