>>白金ニューヒツジホテル

日報(230831)

八月三十一日(くもり)

20時開店。某作家さん達が来店し、各々の活動やその中で起こったとあるトラブルに関する話を聞いてどうすれば良かったのかを一緒に考えた。簡単に答えが出せる問題じゃないけど、それぞれの立ち位置から意見をぶつけるだけでも意味があると思う。ひつじがにはストイックに活動をしている作家さんが度々来店するので、そういう意見が頻繁に飛び交っていて、その場に居合わせる度にとても有難いことだなぁとしみじみ感じている。そんな頻繁ではないけどひつじがも展示会場として使われる時があるし、その期間中に起こりうるトラブルを未然に想定できるかもしれないので、なるべく色んな作家さんの話を聞いていきたい。その後は特段来店もなく、25時過ぎに閉店。終日凪の一日。

五月末から日報の更新を休んでいた。というのも、日報の更新を始めてからじわじわと客足が減ってしまったからだ。もちろんそこに何の因果もないと思うが(思いたいが)、日々の出来事を綴るようになって以降、明らかに凪の時間が増えた。不思議。次第に書ける日と書けない日の差が極端になり、じわじわ後者の日が増え、更新するモチベーションを見失っていた。そんな中、他県にある数少ないひつじがの参考にした場が二箇所立て続けに六月で閉店するとの知らせを見てしまった。泣きっ面に蜂。細かいところは割愛するが、それぞれ共通して弊店の決め手になったのは金銭的な理由だった。ただでさえ水切り石のようなギリギリの経営をしていて、それどころか水中に潜ることも多くなっていた中、店を畳む決断に至る気持ちは痛いほどに分かってしまった。以降水面下で迷走しながら数ヶ月を過ごし、今も特段浮上はしていない。相変わらず凪の日は続いている。

もちろん日々来店してくれる人はいるし、そうじゃなくても津々浦々から気に掛けてくれる人たちがいる。場の維持存続よりも面白さを突き詰めた結果、凪の合間にとんでもない刺激を受ける場面に出くわすことが増えた。有難い。その火種を場を開いて数年経ったのにもかかわらずある程度の規模感にできていないのは完全に己の怠慢なので、九月以降可能な限り燃やしていきたい。