>>白金ニューヒツジホテル

日報(230507)

五月七日(雨)

昨日に引き続き雨。大型連休最終日、明日からの連勤に備えて今晩は自宅でゆっくり過ごす人も多いだろうとの予測を立てつつ扉を開けた。

パソコンを開いて作業をしていたら、近くの立ち飲み屋から梯子で某氏が来店。その店でひつじがの話になって気になって立ち寄ってくれたらしく、「いつか行かなきゃなとは思ってるんだけど営業時間が重なってるからなかなかいけないのよ」と店主さんが言ってましたよと教えてくれた。こちらもこちらで最後にその店に行ったのはもう数年前で、その後しばらくは全く同じ理由でその店に足を運べてない。同じ建物に入ってる本屋には頻繁に通っているのに。それなのに覚えて話題にあげてもらえたのが有難いし、だからというわけでもないが近々行かなきゃなと思った。

この後近くで焼肉を食べに行くんですよ、と某作家さんが0次会利用で来店。待ち合わせの時間よりもあえて少し早めに到着して、顔を出してくれる人がいるのが嬉しい。最近購入した作品集を見せてもらったり、直近の活動や活動をする環境に関する話を約束の時間ギリギリまでし、焼肉屋へ向かう後ろ姿を見送る。ちょうどノーゲストになったので早めに閉めて焼肉に行こうかとも逡巡したが、それにしてもまだ閉めるには早すぎたので大人しく店で待機した。結果から言うとその後数時間(焼肉を食べる時間)来店者がいなかったが、それもそれで流れ。仮にその時間に店を閉めて焼肉に行ったとして、もしその間に来店があったらどうしようと思うと肉の味も碌にしないだろう。そう思うと、その懸念を感じずに済んだのでそれだけでも在店を選んだ甲斐がある。あったはずだ。そんな話をその後来店した某氏に共有したら、「焼肉行ってもよかったんじゃない?」と返された。とほほ。

いつかの古本市でたまたま見つけて、これは某氏が興味を持つかもしれないと思って買っておいた日本の歌謡曲にまつわる本(お値段びっくり50円)を少し前にプレゼントしていたが、その本が大層面白かったと付箋をたくさん貼った実物を見せてくれた。本の表紙を見たときに顔が思い浮かぶぐらい度々店でも歌謡曲の話をしてくれてたが、それにしても自分が選んだ本を気に入ってもらえるのは嬉しいことこの上ない。ありがとう50円で売ってくれた某古本市に出店していたお兄さん。

その後イシハラさんが来店。誕生日当日は混み合ってるかもしれないのであえて外してきたと言う気遣いの塊のような氏から大きな袋に入った段ボール箱を貰う。ずしりと重い。側面に貼られたシールにその動物のシルエットがあったので、もしやと思いガサガサと箱を開けたら、中からその質量に相応しいゴリラの置物が出てきた。三十云年生きてきて、初めてゴリラの置物をもらった。ひつじがなのにゴリラの置物をもらった。どこまでも気遣いのできる人だと思った。

このゴリラの置物、正式な用途はスマホスタンドらしい。未だかつてこんなにも安定感のあるスマホスタンドを見たことがない。実際にスマホを置いてみると多少の揺れもどこ吹く風、絶対に落とさないぞという安心感はまさにゴリラそのもの。スマホだけでなく、店のメニュー表も軽々持ち上げる姿が勇ましい。店の名前関係なしに、今後店の守り神として崇め奉りたい。みたいな話を偶々その場に居合わせた某氏にしたら「そもそも何でそんなにゴリラが好きなんですか?」と尋ねられたので、これでもかと言わんばかりにゴリラの魅力を伝えた。きっとゴリラが好きになったに違いない。