>>白金ニューヒツジホテル

日報(230506)

五月六日(雨)

五月の上旬とは思えないほどの雨。大雨。もはや梅雨。屋根を叩く雨音もいつになく激しく、大型連休最後の土曜日に絶妙に水を差される。

大分から土産持参で某氏が来店。雨の中遠方から有難い(誤解のないよう補足するが、晴天にご近所から来ても同様に有難い)なあと思いながら、いつも通り出迎えた。少し前に某氏から借りた本を読み終わっていたので、感想を伝えて返却。この本が本当に面白くて、手元にある間に来店する人たちに幾度となくお勧めした。人に紹介したくなるような本は何冊知ってても良いので、そんな本を紹介してもらえてとても嬉しい。

学生の頃就職活動の話を聞いていて、その当時は関西にいたけど今はたまたま職場が福岡にある某氏がわざわざ誕生日をお祝いしに来店。ようやく当日にお祝いできました、とプレゼントをもらう。就職活動の話を聞いた子の数多くはその時だけのやりとりで終わるけど、年に数人は就職してからも関わりを続けてくれる子達がいる。一度話を聞いた以上はその後どうなったかは気になるし、とはいえ何かしらの契約を結ぶ関係性ではないので、基本的に報告がなければ動向もわからない。店の営業と同様、ただ待つことしかできないが、そうやって話をしに来てくれる子がいる限りは学生の話は聞き続けようと思う。

近くの某書店から梯子して初めて来店した某氏達と個人商店がなぜ面白いのかという話をしていて、その流れで「なんでこういう店をやろうと思ったんですか?」と尋ねられた。改めて店内をぐるりと見渡すと、を始めた頃とはあらゆる点が様変わりしていて、はてどの時点(開店当初か今か)で話そうかと思い、当初とは様変わりしたと前置きをした上で今こういう店をやっている理由を話した。焼酎に力を入れ始めたのも、書籍の販売を始めたのも店を初めてしばらく経ってから。とはいえその変化を知るのはその前を知っている人だけで、今初めて来店する人からしたら今の状態が「こういう店」になる。一つ一つの点に絞れば(なぜ本を販売しているか、なぜ焼酎に力を入れているか、など)説明もできるが、それらをひっくるめて「なぜこういう店(ひつじが)」をやっているのか」を改めて尋ねられたら多分相手によって(ひつじがをどこからどこまで知ってるかで)答えが変わってしまう。引き続き問答の中で程良い答えを見つけていきたい。

某所で催されたライブを経由してエガシラさんが来店。感想(禊の報告)を聞きつつ、一番搾りをご馳走になる。その後SNSに乾杯の様子を投稿してくれた。それだけでなく、直近谷公園付近にオープンしたおむすび屋さんのおむすび(山椒)をもらう。諸々に感謝。

ムラマスさんが来店。誕生日プレゼントにとロールケーキとちいかわのふりかけを買ってきてくれた。ちいかわの体内から乾燥鮭のほぐし身が出てくるのはなんだかグッとくるものがあるが、人生初ちいかわ。大切に振りかけていきたい。ひつじがを始めた年にお客さん数十名から誕生日をお祝いしてもらった(今思えば移住して一年も経たずしてそんな経験をさせてもらえたのが奇跡的)ことがあって、その話をムラマスさん(その時もお祝いしてくれた)が隣に座った某氏にしたので横から「今年の誕生日は初来店の人一人でしたよ」と真実を伝えると、それもそれでひつじがらしくて良いねと返ってきた。その後来店した某氏が偶然ムラマスさんが持参したのと同じロールケーキを持ってきてくれて、その場に居合わせた人たちで分けて食べた。ロールケーキの渋滞なら喜んで受け入れる。

閉店間際には雨足もすっかり収まっていた。